2級建設業経理士 出題傾向と対策

2級建設業経理士試験の傾向と対策を分析し、効率のよい勉強方法&勉強ツールを紹介致します。
【当サイトは、2017年2月頃に作成しました。】

2級建設業経理士とは

「2級建設業経理士」は、簿記系民間資格の1つです。

「2級建設業経理士」とは、建設業法施行規則第18条の3に規定される「建設業の経理に必要な知識を確認するための試験(=国土交通大臣登録経理試験)」の合格者の称号です。

また、2級建設業経理士は、経営事項審査の「公認会計士等数」において加点対象となっております。

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受験申込

2級建設業経理士は、一般財団法人建設業振興基金により開催されます。

ホームページは「一般財団法人 建設業振興基金」になりますので必ず確認して下さい。

申込受付期間

試験月:9月について
毎年5月中旬から6月中旬までが、申込期限となっております。
カレンダーの5月中旬に「建設業経理士申込開始!」と記載して申込を忘れない様にして下さい。
インターネットで即日申込めますが、なるべく早目の申込で安心して受験勉強出来る環境を作りましょう。

試験月:3月について
毎年11月中旬から12月中旬までが、申込期限となっております。
カレンダーの11月中旬に「建設業経理士申込開始!」と記載して申込を忘れない様にして下さい。
インターネットで即日申込めますが、なるべく早目の申込で安心して受験勉強出来る環境を作りましょう。

試験日・合格発表

試験日は、9月第2週の日曜日です。[1、2級のみ]
また合格発表は、11月10日になります。(土日でも変更無)

試験日は、3月第2週の日曜日です。[1、2、3、4級]
また合格発表は、5月10日になります。(土日でも変更無)

合格基準

合格基準は、正答率70%以上となっております。

各設問に対しての配点が明確になっていないので、試験後「速報」で答え合わせしても合否を確認することは出来ませんが、問に対しては配点が付けられているので、大体の予想は付けられると思います。
速報を掲載しているのは、資格の学校がメインとなっており・・・
Net-School
資格の大原
TAC
などがありますので、参考になさって下さい。

試験地

全国主要都市で実施しているようですが、どこでやっているかは不明です。

受験料手数料

1級(1科目):7,410円
1級(2科目):10,600円
1級(3科目):13,680円
2級:6,280円
3級:5,250円
4級:4,220円
2級、3級併願:11,530円
3級、4級併願:9,470円
受験手数料には消費税を含みます。

受験要件

受験するには条件ありません。どなたでも、受験OK

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難易度・合格率

2級建設業経理士の合格率は、38.0%となっております。

近年は、合格率も下がっており難しい資格試験となっております。
マークシート形式の試験ではないので、曖昧な知識で運良く合格できるものでもありません。

参考に、これまでの合格率を掲載しておきます。


第16回
(%)
第17回
(%)
第18回
(%)
第19回
(%)


34.8 35.1 30.8 38.5

第20回
(%)
第21回
(%)
第22回
(%)
平均
(%)


50.8 - - 38.0

勉強方法

「2級建設業経理士」の勉強方法を紹介したいと思います。
※ここで紹介するのは、「2級建設業経理士」資格に合格する為の勉強方法です。会社の経理業務において役に立つ勉強方法ではありませんのでご注意下さい。

2級建設業経理士は、5問で構成されております。
一度『簿記』を学ぶためにテキストを読んで頂き、次に過去問から類似問題が出題されておりますので、過去問を基に勉強することが一番効率の良い勉強方法となります。

私が作成した「勉強ノート」をアップしておきます。印刷して日々の勉強の参考になさって下さい。勉強ノート
「勉強ノート」は、テキストを出して勉強することが出来ない場合、ちょっとした確認をする為の補助ツール程度に考えて下さい。

おススメのテキスト

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勉強することについて・・・

・勉強する場所は誘惑の多い家を避け、図書館・マクドナルド・喫茶店等々が良いでしょう。また勉強時間は、早起きする・通勤時間中・仕事帰りなど勉強出来る時間を工夫して作りましょう。資格試験合格には、勉強時間を捻出する「技」も必須と言えるでしょう。

・1日勉強を行わないと勉強した記憶が抜けて行ってしまいますので、少しでも勉強することで記憶の抜けを防止して下さい。

勉強時間

勉強時間ですが、人それぞれ「ベースとなる知識」「個人能力」等違いますので、目安として下さい。

試験2ヶ月前から毎日1時間(約60時間)の学習で合格出来ると思います。
※勉強時間としては、余裕を持っての試算となります。

目安として、簿記テキスト:20時間・過去問:40時間(過去10回分×3周)です。

・勉強開始時期に関して「早すぎると、勉強意欲を維持させることが困難」「遅すぎると、勉強量を上げることが困難」となることがあるので、試験日の2ヶ月位前からスタートさせるのが良いと思います。

・勉強時間に関して、毎日2,3時間出来るのであれば実施して下さい。上限はありません。勉強時間に比例して合格する確率が上がります。そして、勉強開始時期から逆算すると最低1時間程度は勉強しないと勉強量が少なく、勉強が完結しなかったり・記憶に残っていなかったりします。

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過去問データ

過去問を掲載しておきますが解説がありませんので、解答の解説付きの過去問集を購入することを強くおススメします。下記の過去問データは、模擬試験用としてお使い下さい。
※模擬試験で合格圏内の点数を何度も取れるようになると自信が付き、試験前の不安がなくなります。そこまでになれば合格間違いなしですね。

過去問 第12回 第13回 第14回 第15回
試験問題 第12回試験問題 第13回試験問題 第14回試験問題 第15回試験問題
解答用紙 第12回解答用紙 第13回解答用紙 第14回解答用紙 第15回解答用紙
過去問 第16回 第17回 第18回 第19回
試験問題 第16回試験問題 第17回試験問題 第18回試験問題 第19回試験問題
解答用紙 第16回解答用紙 第17回解答用紙 第18回解答用紙 第19回解答用紙
過去問 第20回 第21回 第22回 第23回
試験問題 第20回試験問題 第21回試験問題
解答用紙 第20回解答用紙 第21回解答用紙

解説がないのであまりおススメしませんが、解答速報サイトを紹介いたします。
 ⇒Net-School 解答速報
 ⇒建設経営サービス 解答速報

試験の傾向と対策

2級建設業経理士の試験は、ほぼ過去問から出題されております。よって、過去問を読み解くことで合格率を上げることが可能です。

出題 出題項目 配点
第1問 仕訳問題 20点
第2問 個別計算問題 12点
第3問 原価計算問題(配賦) 14点
第4問 完成工事原価報告書作成 24点
第5問 精算表の作成 30点

それでは、一問一問傾向と対策を確認して行きましょう。

第1問 仕訳問題 傾向と対策

第1問仕訳問題では、5問が出題され各4点で計20点となっております。

設問の取引に対して、勘定科目群から「記号」「勘定科目」を選び、「数字」と合わせて記載します。

過去問より取引内容が同じ様な設問が出題されますので、過去問で仕訳パターンを覚えれば得点が可能となります。

過去問を学習する上で、キーとなる「語句」と「勘定科目」が選定出来るようにはなっておいて下さい。

第2問 個別計算問題 傾向と対策

第2問個別計算問題では、4問が出題され各3点で計12点となっております。

設問に対して、空欄に入る正しい数値を計算します。過去問か同じ様な設問が出題されますので、過去問の計算パターンを覚えれば得点が可能となります。

計算と言っても、「足し算」「引き算」「掛け算」「割り算」と難しい計算式はありません。

第3問 原価計算問題(配賦) 傾向と対策

第3問原価計算問題(配賦)では、配点箇所7カ所の解答を選択され各2点で計14点となっております。

設問は、補助部門から直接部門への原価配賦について計算することとなります。配賦方法は、1回目が相互配賦・2回目が直接配賦させると言う傾向の出題が多いように思われます。

配賦については、何に基づき配賦率を決定するのかさえ分かれば、難しい問題ではありません。

第4問 会計学 と 完成工事原価報告書作成 傾向と対策

第4問会計学と完成工事原価報告書作成では、第3問と同じに配点箇所12カ所の解答を選択され各2点で計24点となっております。

会計学については、設問が記載されており関係深い項目を記号で選ぶ問題となっております。勉強方法は、テキストより会計学を学ぶこととなりますが、学習の的を絞れないので捨ててしまってもいいと思います。

完成工事原価報告書作成は、過去問より計算パターンを覚えてしまえば得点が可能となり、全正解が狙える問題です。

第5問 精算表の作成 傾向と対策

第5問精算表の作成は、第3,4問と同じ配点方法で、配点箇所10カ所の解答を選択され各3点で計30点となっております。

解答用紙に記載されている数字を基に、設問の精算処理(計算)していくことなります。設問の精算処理自体は、過去問から同じ設問が出ていると思いますので、計算パターンを覚えてしまえば、全正解が狙える問題です。

私が作成した「勉強ノート」をアップしておきます。印刷して日々の勉強の参考になさって下さい。勉強ノート
「勉強ノート」は、テキストを出して勉強することが出来ない場合、ちょっとした確認をする為の補助ツール程度に考えて下さい。

詐欺業者の様な「独学サポート事務局」に注意

建設業経理士とは違いますが、施工管理技士試験の通信教育をうたっている「独学サポート事務局」と言う業者がいます。

サービスの中に「施工記述の代理作成」と言う1からオリジナルで作成してくれるものがあり、私のように現場経験の無い人間にとって「施工経験記述」問題は解答すら思いつきませんので、藁にもすがる思いでサービス依頼してしまいます。

しかし、送られてくる「施工経験記述の論文」は、合格出来るレベルでもなく・文法もなっていない駄文でした。そして、論文内容に対して「質問フォーム」で質問しても応答無し!「メール」で質問しても応答無し!「電話」をかけても自動応答が流れるだけ!で連絡すら取れない状況でした。

ちなみに「施工記述を代理作成」サービスの料金は・・・
基本サポート:6,800円
作文作成代行:9,200円
合計:16,000円
となっており、諦めがつく金額ですがとっても残念です。
皆さんは、絶対に引っかからない様にして下さい。

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