2018年5月29日放送のテレビ東京「ガイアの夜明け」を見ていたら、株式会社レオパレス21が違法建築しているとの内容でした。
スクープ!レオパレス21“違法建築”疑惑が発覚 #ガイアの夜明け @gaia_no_yoake #マネーの魔力 #レオパレス21 #ゴールドネイル #テレビ東京 https://t.co/vVsi9YBzDb
— テレ東プラス (@tvtokyo_plus) 2018年5月29日
また放送内容が知れていたのでしょう、時期を合わせるようにレオパレス21が違法建築について会見&プレスリリースを発表しました。
建設業界に所属する人間として、不動産投資を行っている人間として、気になるニュースですので情報をまとめておきたいと思います。
〇レオパレス21 4月27日プレスリリース内容
「ガイアの夜明け」の取材協力していた2名のレオパレスオーナーから所有物件が設計図面と相違しているとの指摘を受けて現場調査した結果、違法建築状態となってることが判明したとのこと。
※4月27日プレスリリース
「当社一部物件における確認通知図書との相違部分に対する補修工事の実施について」
1、違法建築内容:屋根裏に設置する必要のある壁(=界壁)が未設置状態だった。界壁が未設置状態だと、火災時の延焼が早まる(耐火性能)・隣の部屋の音が聞こえる(遮音性能)状態となっています。

2、対象物件:「ゴールドネイル」および「ニューゴールドネイル」という物件
3、物件数:915棟(184棟が調査済 内168棟が違法建築となっていた(5月26日現在)。違法建築の割合は91%であり、全915棟が調査されれば約800棟が違法建築と判定される割合となっている。)
4、安全性:レオパレス21では、安全性があると考えている。界壁の設置理由を考えれば、緊急的に不安全状態となっている訳ではないが・・・火災が起きない保障などどこにもない!
5、今後の対応:7月までに全915棟を調査した後、違法建築となっている物件には、特定
行政庁と協議の上補修工事を実施。費用は、レオパレス21が負担する。
6、業績への栄養:レオパレス21では、当該事象による影響は軽微と考えている。ちなみにプレスリリース後(5月1日)の株価終値が978円で、本日(5月29日)の株価終値が824円となっており約16%の株価下落となっている。
とのこと。
〇レオパレス21 5月29日プレスリリース内容
※5月29日プレスリリース
「当社施工物件における界壁工事の不備について」
4月27日のプレスリリースを受けて、「ゴールドネイル」および「ニューゴールドネイル」シリーズ以外にも違法建築(=界壁未設置)となりうる物件を調査した。
1、対象物件:新しく6シリーズ物件
2、物件数:13,791棟(290棟が調査済 内38棟が違法建築となっていた(5月26日現在)。違法建築の割合は13%であり、全13,791棟が調査されれば約1,800棟が違法建築と判定される割合となっている。)
3、今後の対応:6月までに全棟を調査完了。違法建築となっている物件には、順次補修工事を行い、2019年10月までに補修工事を完了を目指す。
4、調査・補修工事連絡:入居者には、物件掲示板・ポスティング投函による告知。オーナーには、レオパレス21担当者より個別連絡による告知。
また「専用ダイヤルを開設」
- 入居者 :0120-590-080 (受付:10:00~19:00)
- オーナー:0120-082-991 (受付:10:00~19:00 ※水曜、10:00~18:00)
となっている。
〇レオパレス21の体質
今5月29日レオパレス21の田尻和人取締役専務が記者会見を開催した際、今回の違法建築が発生した原因について、
- 下請け業者に対しミスを誘発しやすいマニュアル・図面を渡していた。
- レオパレス21の施工管理不足
とした上で「コスト削減・工期短縮を意図したものではない」とのことであった。
また今回の事象は、3月29日と4月17日にレオパレスオーナーから指摘受けて、初めて発覚した事象とした。
しかし「ガイアの夜明け」の中で、元レオパレス社員が取材を受けており「ゴールドネイル」「ニューゴールドネイル」のシリーズについては、シリーズ発売当初から違法建築であったことを認識していたとのこと。また、レオパレス21から契約解除されたオーナーが「契約解除が不当」との裁判を数年前に興していた。その際、所有物件に界壁が無いことを指摘していた。
今回の事象について、ガイアの夜明けの取材が真実であれば「レオパレス21の体質」が見えてきます。建築業界では最大手ではないにしろ、中堅として建設業界を盛り立てていかなくてはいけない立場であるが・・・手抜き工事で利益を確保!ウソに塗り固められた会見!
日大のタックル事件の様に対応を間違えば、業績に甚大な損害を与えかねないと思います。少なくとも、ガイアの夜明けと言うメディアに目を付けれれているのですからね。